エニアグラムで知る自分
9つの性格
満足度:★★★★★
Amazon.co.jp: 9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係 (PHP文庫): 鈴木 秀子: 本
エニアグラムってご存知ですか?
古くから存在する人間学の一つで、この学問の説によるとすべての人間は9つの性質に分類できるらしいです。
わたしは友人に教えてもらい、エニアグラムとこの本について知りました。
「きっとKさんはエニアグラムのタイプ1:完全でありたい人だと思いますよ〜。」というコメントと共に。
読んでみて、ビックリ!
まぁ、当たること当たること。友人の予想通り「完全でありたい人」タイプでした。
一言で表すと「何事においても完璧を期し、自らの理想を建設的な姿勢で追い求め努力を惜しまない。”きちんとした”イメージがあり、常に自制的であることを心がけ”〜すべき”という言葉をよくする。」だそうです。
努力を惜しまない・・・ことはないのですが(苦笑)、”〜すべき”思想がとても強いことは認識しています。
■「完全でありたい人」のキーワード
・正直
・批評眼が鋭い
・神経質
・嫉妬心が強い
・融通が利かない
・小心者
「そうそう、そうなのよ〜」と膝を打ちたくなるくらいピッタリでした(笑)。
この本の素晴らしいところは、優れた分析・ラベリングに終わらないことです。
分類だけなら、他にもいろんな手法があると思います。
この本の目的は、自分自身の持つしがらみや囚われを認識することで偏りを軌道修正して、より良い人生を歩んでいきましょうという明確な意図を持って書かれていることです。
・自分がどんな価値観を大切にしているのか
・どんな状態が嫌なのか
・どんな人間関係を築きたいのか
・どうやって時間を捉えているのか
などが、とても具体的に書かれています。
自分の傾向について深く理解するだけでなく、思考や価値観の偏りが強くなった場合の対処方法まで詳細に書かれています。
例えば、私の場合だと昔から「他人に厳しいし、自分にも厳しい。」と指摘されることがありました。
コレ、その通りなんですよ。楽しんだりすることに罪悪感を覚えることがあって「苦しくて辛いことこそ価値がある」みたいなガンバリズムを自分にも周りにも課していたイタい時期がありました。(かなり昔ですが・・・)
だんだん自分でも辛くなってしまうんですが、目の前のことに必死になっていると歯止めが利かないときがありました。
この本では「完全でありたい人」の陥りやすい罠として「完全であること」が脅迫観念になってしまい、「周囲も自分もまだまだ完全でない」と常に欠点を探し続ける”重荷を背負った辛い人生”という感覚に陥ってしまうとあります。
そんな時に
・自分も相手も褒める
・怒りや憤りを素直に表現する
・楽しんだり、楽をする生き方にも価値があることを認める
ことでバランスを取ると良いと書かれています。
自分の特徴をどんな風に軌道修正するとより生きやすくなるのか指針が示されているのが、とても素晴らしいです。
自分の性質を客観的に見ることって誰にとっても難しいですよね。
「いま、自分のバランス欠いてるな」と感じた時の羅針盤のような位置づけで読み返すことが多いです。
また、自分と異なるタイプの人との付き合い方についても、とても参考になります。
無理やり自分の周りの人達をエニアグラムで当てはめて性質を決めつける必要は全くないけれど、コアになる欲求や囚われを認識しながらお付き合いすることでスムーズに進むこともあると思います。
「自分を持て余してるな」
「人間関係がうまくいかないな」
「あの人のことが理解できないな」
と思うことがあれば、何かのヒントになるかもしれません。
ちなみに、私からみた家族のタイプは
父:調和と平和を願う人
母:完全でありたい人
妹:調和と平和を願う人
ではないかと推測しています。
難しいこと抜きにしても、雑学としても楽しめると思いますよ。